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キョウニン
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杏仁(キョウニン)とは、中国北部原産で、古くから栽培されているバラ科の落葉樹、アンズの種子です。
アンズは春早く葉より先に淡紅色の花を咲かせます。
杏仁は、硬い殻を割って仁を取り出し、乾燥したものです。
杏仁には青酸配糖体のアミグダリン、加水分解酵素のエムルシン、バンガミン酸などを含みます。
アミグダリンはエムルシンにより青酸、ベンズアルデヒド、ブドウ糖に分解されます。
そのため、多量に服用すると青酸による中毒症状がでますので、注意すり必要があります。
煎じて用いれば、咳止めとしてぜんそくや呼吸困難、便秘、利尿、胸痛、疼痛に効果があるとされています。
日本薬局方に鎮咳,去痰薬として収載されている「キョウニン」「キョウニン水」は杏仁を原料として作られたものです。
果肉には糖5~10%、クエン酸、リンゴ酸、ビタミンA,B,Cなどが含まれています。
果肉は生食も出来ますし、干し杏・ジャムなどに利用出来ます。
生の果実を食べ過ぎますと、筋肉や骨を損ない、腫物を生ずることがあると、古来は生食を禁じていました。
のどの渇きや濃い痰がからむ時には、果実を口を潤す程度に少量食べます。ただし、小児は食べない方が良いようです。
三国時代(3世紀)、呉の名医、薫奉は治療費の代わりに杏の木を植えさせました。
それが数年で立派な杏の林になったという故事から、「杏林」という言葉が医者の異称となりました。
また、当時の中国の処方では,杏の核の大きさを錠剤の大きさの基準の一つにしていたとも言われています。
日本に渡来したのは奈良時代で唐桃と呼ばれ、もっぱら薬用として用いられていたようです。
現在では長野県や山梨県で栽培されていますが、生薬の杏仁は大部分を中国からの輸入品にたよっています。
1日量3~6gを煎じて用います。