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クローブ
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クローブの名前は「釘」に由来し、可愛らしい姿と甘く濃厚な香りが特徴的なスパイスです。
胃腸を整え、食欲増進効果も期待できます。
クローブは、熱帯多雨地域が原産の常緑樹で、高温でないと育たない植物です。
完全に成長するには20年かかり、その後は50年にわたって実り続けます。
収穫は夏と冬の2回行い、開花直前の熟した蕾が最も適しています。
クローブは、2世紀ごろ中国からエジプトのアレクサンドリアへ伝わり、ヨーロッパへ広まりました。
胃腸薬、口腔清涼剤などとして珍重され、その後クローブの貿易をめぐった激しい争いが展開されました。
日本にも古くから伝わり、正倉院の御物の中に納められています。
欧米ではクリスマスに「オレンジポマンダー」(オレンジにクローブをびっしり刺したもの)と呼ばれるクローブの玉を作ることでも知られています。
ハーブは病気から体を守ってくれるものなので、オレンジポマンダーには病気に対してのお守りや魔除けのような意味があるようです。
ハーブとしては、乾燥させた固いつぼみを使います。
つぼみをそのまま噛むと灼けるような強い刺激があり、少し舌がしびれるような感じがします。
薬膳の効能は、胃腸を温めることから消化の促進、お腹の張りによる不快感を改善し、食欲不振や吐き気・下痢の改善に有効です。
クローブから抽出される「丁字油」には、鎮静作用、鎮痙作用、局所麻酔作用、抗菌作用があるため、歯医者では鎮痛、局所麻酔に使われていました。
歯医者さんの臭いがすると感じるのはこのためでしょう。
家庭でも突然歯が痛くなったとき、クローブ1個を噛むと痛みがやわらぎます。
また、歯茎や口の中を清潔に保つためにはハーブティーをマウスウォッシュとして使うのも良いでしょう。
芳香性健胃として胃の不調、おなかの張り、吐き気があるときにも有効で、ハーブティーとして飲む場合にはクローブを砕いてからお湯を注ぎます。
体を温める作用もあり、風邪をひいたときや寒気がするときに飲めば、体が温まります。
クローブはオイゲノールという成分を多く含み、抗菌消炎のほか鎮痛作用に優れています。
その他、局所麻酔としての効能もあり、歯科でも用いられています。
クローブが歯医者の香りとして知られているのはそのためです。
同時に頭痛を鎮める効果もあるため、虫歯の痛みを和らげるのにも良いでしょう。
また、口臭消しやうがい薬としても活用できます。
古代中国では皇帝に謁見の際、クローブを口に含んで口臭を消したと言われています。
シチューや角煮などの煮込み料理に加えると、脂のしつこさを解消し、さっぱりとした味わいの仕上がりになります。
シチューを作るときなどにキッチンハーブとしてもよく使われるのは、風味を加えるだけでなく、防腐作用があるためですが、食べる前には忘れずに取り出しましょう。
間違って噛むと舌がしびれて味が分からなくなることがあります。
食材に切り込みを入れてクローブを差し込んでおくと、調理後に取り除きやすく便利です。
肉料理はもちろんのこと、クローブはフルーツとの相性が抜群です。
オレンジと組み合わせてジャムやデザートにしたり、紅茶に添えたりして風味を豊かにします。
体を温める作用があるので、北欧など寒い地域では暮らしの中に上手に取り入れられています。
小さじ1杯程度のハーブに対し、カップ1杯の熱湯を注ぎ、そのまま蓋をして10分程度おき、漉してから飲む。
妊娠中は大量に使用しないこと。