フローレンスフェンネル、茴香(ウイキョウ)

  • 薬効:健胃 駆風作用

ヨーロッパ原産の,セリ科の多年草です。

フランスやイタリアで消費の多い野菜で、日本には明治の頃に伝わりましたがほとんど普及しませんでした。

葉柄が3枚ずつ抱き合わせになった基部(結球部)はボール大まで肥大します。

セロリと似た風味、食感があり生食、煮食ともに適しています。
近年では、薬用、食用、香料用として日本各地で栽培されています。

イタリアウイキョウ、フェンネル

香辛料のフェンネル(ウイキョウ)はハーブとして葉や種子が利用されています。
夏に黄色の小花が茎の先に傘状に多数つけ、花が終わると小円柱状の果実がなります。

10月末頃にまだ緑の部分が残る完熟手前の果実を果穂ごと採取し、2~3日日干しにした後、竹などで叩いて果実を果梗(かこう)から分離、ふるい選別します。

主成分はアネトールなどの精油で,主として健胃作用です。

ウイキョウの注目栄養成分

  • アネトール

フローレンスフェンネル、ウイキョウの栄養効果効能

カリウム亜鉛ビタミンCを含み、消化器官の働きをよくします。
葉や種子は甘い香りの精油成分のアネトールを含んでいます。

胃腸に対し穏やかな刺激作用があり、健胃とともに胃腸の蠕動運動の低下で腸内にたまったガスを追い出す駆風薬として使用されます。

また、鎮痛作用もあり、胃腸の痙撃痛などを和らげます。

フローレンスフェンネル、ウイキョウの利用法

フェンネルの鱗茎(葉柄基部が肥大したもの)はフィノッキオ とも呼ばれ、野菜としてタマネギなどのようにサラダや煮物、スープなどに利用されます。

生では繊維の方向に直角にせん切りするかスティックにして、オリーブオイルやマヨネーズで調理したり、酢の物などにします。

茎・葉は生食されますが、その他にも佃煮、シチューなど肉料理の香味野菜として用いられます。
糸状の葉は魚の臭みけしや香りづけに刻んで使います。

また、葉をオリーブオイルやワインビネガーに漬け込んで調味料として使います。

若い葉および種子(フェンネルシード)は、甘い香りと苦みが特徴で消化促進・消臭に効果があり、香辛料(スパイス)、ハーブとして利用されます。

フェンネルシードは、5~6gを1日何回かに分けて摂取します。消化不良に、芳香性の健胃薬として用います。
生姜や厚朴(こうぼく:モクレン科ホオノキの樹皮)を配合するとなお良いでしょう。



フローレンスフェンネル、茴香(ウイキョウ)の選び方・保存方法

下の部分が白く、泥を含んでいないもの。
葉付きは色が鮮やかでしおれていないものを選ぶ。

保存する場合は乾かないように、冷蔵します。

フローレンスフェンネル、茴香(ウイキョウ)の旬

鱗茎部分の旬の時期としては5〜7月です。

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