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じゃがいもの栄養、効能効果
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「炭水化物だから、ダイエット中は控えないと……」
もしあなたがそんな風に思って、あの愛おしいホクホクとした誘惑を断ち切っているのなら、それはあまりにも勿体ないことです。
こんにちは。管理栄養士の神崎恵理です。
延べ1万人以上の栄養指導を行ってきた私から見れば、じゃがいもは決して「避けるべき敵」ではありません。むしろ、ストレスフルな現代社会を生きるあなたにとって、心と体を内側から整えてくれる、大地からの優しい「処方箋」のような存在なのです。

実家の老舗乾物屋で、土の香りに包まれて育った私が、医学的なエビデンスと、食材への溢れんばかりの愛を込めて、じゃがいもの真実を紐解きます。この記事を読み終える頃、あなたはスーパーの野菜売り場で、今までで一番愛おしそうにじゃがいもを手に取っているはずです。

「じゃがいもを食べると太る」という言説は、栄養学の光を当てれば瞬時に消える幻想に過ぎません。まずは、私たちが主食として選んでいる白米と比較してみましょう。
100gあたりの比較データを見てください。

じゃがいものカロリーは白米の約半分以下。糖質に至っては4分の1程度です。
「もう、炭水化物を敵にするのは終わりにしましょう。じゃがいもは、あなたの体を内側から優しく守る味方なのです。」
もちろん、油で揚げたポテトチップスは別ですが、蒸したり茹でたりといったシンプルな調理法なら、これほど心強いダイエットの味方はありません。

ヨーロッパでは古くから「畑のりんご」と呼ばれてきました。
その理由は、圧倒的なビタミンCの含有量にあります。
通常、ビタミンCは熱に弱く、加熱調理によってその大半が失われてしまいます。しかし、じゃがいものビタミンCは、たっぷりの「デンプン」というシェルターに包まれているため、加熱しても壊れにくいという素晴らしい特性を持っています。
30代を過ぎ、責任ある仕事や家事でストレスを感じやすい世代にとって、ビタミンCは真っ先に消耗される栄養素です。「皮を剥くその手間にさえ、自分自身を慈しむ時間が宿っています。」 忙しい夕暮れ時、自分を労るつもりでじゃがいもを一皿、食卓に添えてみてください。

朝起きた時の顔の重さや、夕方のパンパンに張った足。そんな「なんとなくの不調」は、体内の塩分バランスの崩れかもしれません。
じゃがいもには、体内の余分なナトリウム(塩分)を排出し、細胞の浸透圧を整える「カリウム」が豊富に含まれています。
厚生労働省のe-ヘルスネットでも、カリウムは血圧調節の鍵として高く評価されています。外食続きで塩分が気になる現代人にこそ、じゃがいもは「食べるデトックス剤」として機能するのです。
じゃがいもの薬効は、単なる言い伝えではありません。胃、十二指腸潰瘍や慢性的な便秘に対し、すぐれた効果を発揮することが知られています。
昔から民間療法として伝わる「じゃがいもカーボン」は、いわばデンプンのエキスです。
「体が求めているのは、計算された数字ではなく、大地が育てた生命の記憶かもしれません。」

今、腸活を志す人々の間で最も注目されている成分、それが「レジスタントスターチ(難消化性デンプン)」です。
この成分は、その名の通り「消化されにくいデンプン」。小腸で吸収されず大腸まで届き、善玉菌の最高のご馳走になります。
使い分けのコツは温度にあります。
ポテトサラダを少し冷やしていただく。それだけで、じゃがいもは「太りやすい炭水化物」から「脂肪を燃やすサポート食材」へと、劇的な変化を遂げるのです。
食材の力を120%引き出すには、ほんの少しのコツが必要です。
ただし、芽が出ていたり皮が緑色になっているものは注意が必要です。
芽が出ていなく、芽の周りが緑色でないもの。
表面がなめらかでシワや傷がなく、重みがあるものを選びましょう。
保存の際は、日光や室内光に当てないことが大切です(光に当てると、ソラニンという有毒物質が生成されてしまい、また芽が出る)。
新聞紙で包んでポリ袋に入れ、口を軽く閉じて野菜室へ。
りんごと一緒に紙袋に入れて冷暗所に保存するのも可。
りんごのエチレンガスがじゃがいもの発芽を防ぎます。
(保存期間は約3ヵ月)
じゃがいものビタミンCが豆乳のカルシウム吸収を助け、骨粗しょう症予防に役立ちます。また、タンパク質との相乗効果で、ハリのある肌へと導きます。
おすすめレシピ:ジャガイモの豆乳スープ
どちらもカリウムが豊富なため、むくみ解消に最適。さらにビタミンCが納豆の鉄分吸収を強力にバックアップします。
おすすめレシピ:納豆ポテトサラダ
じゃがいもに含まれるビタミンCは、抗酸化作用があります。
でんぷんに守られているため熱に強いのですが、茹でると水に溶けだしてしまいます。
カリウムも同じ性質がありますが、これを防ぐには、皮付きのまま蒸すことがポイントです。
ポテトサラダやポタージュにする場合は、蒸した後の方が皮をむきやすいので一石二鳥です。
また、皮にはカリウムなどの栄養素が豊富なので、一緒に食べるのがおススメです。

「『食べる』は、一生続く体へのラブレター。一口ごとの効能を、言葉で処方する。」
私が大切にしているこの信念の通り、じゃがいもを一粒選ぶその行為が、あなたの数年後の健やかな体を作ります。ストイックな制限に疲れたときは、大地が育てたホクホクの恵みを、どうか罪悪感なく味わってください。その一口が、あなたの心と体を優しく整えてくれるはずです。
明日からのあなたの食卓が、慈しみと活力に満ちたものになることを、心から願っています。
※本記事は一般的な情報の提供を目的としており、特定の疾患の治療や診断を目的としたものではありません。体調に不安のある方は、必ず専門の医師にご相談ください。
神崎 恵理(かんざき・えり)
1982年京都生まれ。実家の老舗乾物屋で培った繊細な味覚と、分子整合栄養医学の知見を融合。病院勤務時代に1万人以上の栄養指導を行う
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