糖アルコール

糖アルコールは、虫歯予防効果がある低エネルギーの甘味料で、食品添加物として利用されているものもあります。

糖アルコールとは、アルドースやケトースのカルボニル基が還元されてできる化合物のことで、キシリトールやソルビート、マルチトールなどがあります。

果物などに極微量に含まれていますが、殆どは人工的に造られたものです。

糖アルコールの特徴は、消化されにくく、吸収されても殆どエネルギーとして使われずに排泄されて、わずかなエネルギーしか発生しないことです。
このため、低エネルギーの甘味料として利用されています。

特に菓子類や清涼飲料類の甘味料として利用されており、「低ネルギー」や「ノンカロリー」を謳った製品によく使用されています。

糖アルコールの働き

キシリトールをはじめとする糖アルコールは、ショ糖などの糖類とは違い、食べた後に口の中の細菌の栄養源になりません。

また、虫歯菌の巣である歯垢ができにくく、歯のエナメル質が溶ける原因になる酸もつくられません。

そのため虫歯の原因にならない甘味料としてチューインガムやチョコレートなどに使用されており、これらの製品は特定保健用食品に認定されています。

糖アルコールは、砂糖に比べるとエネルギーが低く、食べてもインスリンの分泌を促しません。

血糖値を上昇させにくいため、高血糖の人の代替甘味料としても有効で、利用されています。

糖アルコールの虫歯を防ぐメカニズム

キシリトールなどの糖アルコールは、虫歯の原因である酸の産生を防ぎます。

  1. 糖アルコールは、口の中の細菌の栄養にはならない。
  2. 虫歯菌(ミュータンス・レンザ球菌)が活性化しない。
  3. 歯のエナメル質を溶かす酸が生成されない。
  4. 思考ができにくくなる。

以上のことから虫歯予防に力を発揮します。

「歯に信頼」マーク

「歯に信頼」マーク

歯科医などの専門家によって設立された日本トゥースフレンドリー協会では、虫歯になりにくいお菓子に「歯に信頼」マークの設定をしています。

口腔内のpH値(酸・アルカリ度)が低いと虫歯菌が繁殖しやすくなりますが、この認定を受けたお菓子は食べて30分以内にpH値5.7以下にならないというものです。


 

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